小矢部の里山で自然派カフェ経営、63歳からの挑戦‼

三井アウトレット北陸小矢部の近くの里山の日々をつづります。

身体が喜ぶ美味しい醤油が小矢部市に ―もろみ蔵で3年熟成、畑醸造にて―

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レンガ造り麹室(こうじむろ) 3年かけて熟成するもろみ蔵

カフェの食材を求めて、 

9月の秋晴れの下、

醸造株式会社(富山県小矢部市浅地800番地)へ。

駐車場に車を止めた途端、工場の隣りのご自宅から

畑社長が飛び出すように私の前に、現れた。

柔和な表情の畑社長に、工場を案内していただく。

 

昭和4年創業、来年(2018)は、90周年を迎える。

こだわりの醤油造り。

こだわり1 原料の小麦(高岡市産)・米(小矢部市産)は、富山県産。

      塩は、沖縄県産のシママース塩を使用。

こだわり2 仕込みは、水と空気がきれいな1~3月にのみ行う。

こだわり3 ふた夏(2年)かけて、発酵、熟成させる。

 つまり、3年かけ、

 麹菌を始め、原料を自然の気候に合わせて

発酵・熟成させた手作りの品である。

 

 麹室は、レンガ造りである。

 レンガは麹が発酵時に出す水分を吸い取るため、

結露しない!

それにより、発酵時の温度・湿度管理に威力を発揮している。

 

現役のレンガ造りの麹室は、ほとんどないという。

私自身(服部容子)調べたが、現役のレンガの麹室は確認できなかった。

 

発酵にも、妥協せず、手間ひまを惜しまない。

麹室で、発酵させるために

夜中も2時間ごとに温度調節を行う。

温度30℃、湿度70~80%に。

夜中の12時までは、「息子が」、

12時から朝までは、「私が」

麹室の窓の開け閉めで調節すると社長が話される。

これが、1~3月の極寒のみ。

それ故に、限定であることが分かる。

 

熟成させたもろみを搾る工程にもこだわる。

もろみを入れた袋を重ね

もろみ自身の重みで醤油が染み出て来るのを待つ。

昭和初期の創業時からの手作りの製法を

かたくななに引き継いでいる。

 

売店「宗珍」には、醤油以外の様々な商品が陳列。

「これは、醤油に関係あるものばかりなんや。」

「かまぼこを食べるとき、醤油かけるやろ。卵もそうや。」・・・

どの商品にも愛着があるのだろう、

社長が、にこやかに話される。

野菜の直売もある。

野菜は、近所の方が置いて行かれる。

新鮮で安いので売れる。

 

野菜の売れ残りを気にした私は、

社長の回答にうなってしまった。

残った野菜は、総菜にする。

総菜は弁当にして、

スーパー難民の方に届ける、ワンコインで。

420円で弁当を販売している。ご飯は、100円で。

それも、毎日

小矢部市内全域を車で回り、届けている。

時には、社会福祉関係の方とも連携し

高齢者の方の支援をしていると知った。

 

食は、命を育むものであり

幸せを届けることもできる。

地域の方に喜ばれる事業展開をされている

畑さんに

敬意の念を抱き帰途についた。

 

Cafe Bush Warbler カフェ バッシュ ワーバリー で

小矢部市安楽寺で平成30年11月オープン予定〕

どんな使い方をするか想像すると、

思わず笑みがこぼれる。