小矢部の里山で自然派カフェ経営、63歳からの挑戦‼

三井アウトレット北陸小矢部の近くの里山の日々をつづります。

しめ縄が、由緒正しいしめ飾りに ― しめ縄作り体験記 その2―

 

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お正月準備の仕上げ「しめ飾り」の完成

 きょう(平成29年12月27日)は、前回作ったしめ縄をしめ飾りに仕上げた。
 しめ縄としめ飾りの違いって?

 しめ縄に縁起物の飾りを付けたものが、しめ飾りです。

 今回、縁起物として、橙(だいだい)に、裏白(うらじろ)、ゆずりは、ホンダワラ、稲穂、御幣(ごへい)を飾りました。

 飾り物の意味を調べると、昔の人々の願いを知ることができます。「橙(だいだい)」は、ミカンに似ていますが、木から採らないでおくと春にはまた青くなり、さらにオレンジ色になることを繰り返します。というわけで、「代々繁栄しますように」という願いを込めています。語呂合わせによる縁起を担ぐのも、日本の文化ですね。

葉の裏が白い「裏白」は、裏表のない清らかな心で過ごすことが大切であるとともに、いかに難しいかを表しています。現代も同じですね。

 では、作り方です。

前回作った2m60cmの縄を三重の輪にして、縄の両先端を上にして、輪の部分と一緒にして縛る。

お手本のような形にならず、何度も長さを変えて、輪にしてみた。そのうち、せっかくの縄が緩んでくる。

最後に、長老の手を借りた。さすが、バランスのよい形に収まった。

そして、輪の部分の五か所に半分に折った藁を差し込む。

次は、いよいよ飾り物。

御幣、裏白、ホンダワラ、稲穂、ゆずりはの順にしめ縄の上に載せ、紐できつく縛る。橙は、竹串を使って飾る。

仕上がったサイズは、縦横ともに60㎝であった。

「でっかいが作ったがいね、どこに飾るがけ。」と皆さんから、言われたが、

まさに、めでたさをてんこ盛りにしたリースである。

お正月が待ち遠しい気分である。

最近ニュースになっているプラスチック等の化学物質はなく、自然に優しいしめ飾りである。

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新聞記者の取材に答える長老たち


 

今回は、新聞社3社の取材があった。

取材に答える長老たちの回答を聞きながら、ここ南谷地区のしめ縄作りの特徴を知った。次のような内容であった。

・藁は、地元の長寿会のメンバーがしめ縄用に丹精込めて準備している。青々とした色を保つために、保存にも苦労がある。

・作り始めた分けは、自分の家のしめ縄くらいは、自分たちの手で作ろう。若い人たちは忙しいから、年寄りが準備しよう。

 ・だれが先生というわけでなく、互いに教え合い、親睦も図る。

・10年の歴史がある。

しめ縄作りは、室町時代からあったと言われているが、古代から稲作が生活の中心であったことを物語っている。

南谷地区の田から稲が姿を消そうとしている、少しずつ少しずつ。新しい時代に合った稲作を取り入れていけないだろうか。

これからも、しめ縄が作れるように。