この小矢部市を目指して東京から
軽トラでやってきた彼。
なぜ小矢部なのだろう。
私の好奇心は、否応でも高まる。
中国から留学してきた彼が指導を受ける先生の出身地が
この小矢部なのだと知る。
それも、ロボットの研究者として日本の第一人者であると。
あらためて調べると、その大学教授の業績の偉大さに
この小矢部市をちょっと誇りに感じた。
日本に留学して4か月の彼は、
その教授のことを日本語で説明してくれた。
尊敬する教授の故郷に触れたいと思った彼は、
3泊し、この地一帯を軽トラで駆け回った。
さらに、氷見や和倉、金沢にまで足を延ばした。
礼儀正しい彼は、
帰宅が遅くなるときは、「sorry」と
毎回メールで連絡してくる。
カギを渡してあるので、支障がないのに。
また、日本語は少し話せるが、書くのは苦手だと言っていたのに、
メッセージノートには、
感謝の言葉が日本語で綴られてあった。
尊敬する教授の生まれ育った地に触れ、
きっと、彼のその教授の下での
研究の熱意が高まったであろう。
私の好奇心は、高まる。